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上田 貴宏*; 洞 秀幸*; 五十嵐 敏文*; 城 まゆみ*; 佐高 裕之
no journal, ,
北海道の幌延深地層研究センターの排水処理施設では、立坑湧水や掘削土(ズリ)から浸出する高濃度のアンモニア態窒素を処理している。しかしアンモニア態窒素が硝化反応により硝酸態窒素となるため、新たな窒素処理が必要となる可能性もある。そのためさまざまな条件(塩素イオン濃度,雰囲気温度,飽和状況を変更)を設けたカラム試験を実施することで、掘削土における硝化反応などの窒素溶出挙動の影響因子を評価し、さらに対策案を検討した。この試験により、幌延深層における高塩分を含む地下水が高濃度のアンモニア態窒素の溶出に影響を及ぼすことや、温度や水分による飽和状況が硝化反応に影響を及ぼすということがわかった。試料を浸漬させ、飽和状況としたカラム試験において硝化反応が顕著に抑制されたため、原位置での対策として「湛水法」を講じることで硝化反応を抑制できる可能性があることが示された。